HOMESTAY / カラフル

2/11からAmazon Prime Videoで配信されている映画「HOMESTAY」、なにわ男子の長尾謙杜くんが出ると聞いて見ました。長尾くん、映画初主演おめでとうございます〜!🎈
わたしが最近なにわ男子さんに夢中になっていることはまだあまり話していないのでこの書き出しには唐突感があるかもしれないんですが、めちゃくちゃ夢中になってしまっているのでまたどこかで書きます。まじでみんなかわいいんですよ……。

原作にあたる森絵都さんの「カラフル」を最初に読んだのは中学生の頃だったと思います。ストーリーの大筋は記憶に残っていたので、もしかしたら一度どこかで読み返したのかもしれない。すこしふしぎ要素ありの転生系なので、異世界転生の波に乗りたいわたしはちょうど読み返したかったんですよね(動機……)。
ということで、まずは久しぶりに原作を読み返し、それから映画「HOMESTAY」を見ました。以下どちらもネタバレありです。

カラフル

「ぼく」の正体などの大筋は覚えてる状態で読んだのに普通に泣いてしまったので、やっぱめちゃくちゃ面白いな……。
真の兄ちゃんの話がぐっとくるんですよね。もしも真があのまま死んでしまっていたら彼は一生後悔し続けただろうけど、あそこで真を救ってくれたお医者さまは真だけじゃなく彼の心も救ってくれた。やり直す機会を永遠に失わずに済んだ。それは大学受験間近で医学部へ志望を変えるくらい、彼にとって大きな出来事で、真が真らしくいられる高校へ進めるようにと願う愛でもあった。(愛に弱いのでこれ書きながら泣いてしまう)いやもう兄ちゃん真のことめっちゃ大事にしてるじゃんていう……愛なんだよ……。

母は間違ったことをしたけれど母なりに悩んでいたことも知ったし、真が感じた父への失望は誤解だったし真が知らないままだったこともたくさんあった。桑原ひろかの行いは道徳を外れているけれど彼女は真の絵を確かに愛していたし、佐野唱子の盲目な憧憬はそれでも小林真という人間を確かに見つめていた。早乙女くんという新しい友達もできた。真が絶望したはずのすべては、真が心を開いて話してみれば、さまざまな側面がある、さまざまな色をもつ人間だった。カラフル。
中学生くらいの子ってまだやっぱり人を白黒で判断してしまうような幼さがあって、人間はぐちゃぐちゃのカラフルな存在なんだって知るのは、そういう子たちにとっては確かな心の成長だよね、って思う。

あと地味に良かったのが、周りの人間すべてに絶望して死んでしまった真が、人間ではない天使のプラプラにだけは心を開けたこと。ホームステイの間、天使が彼に寄り添っていてくれたことって大きかったんだなと。人間は生きていてぐちゃぐちゃな存在であるのに対して、そうじゃない存在として天使がいるのは、めちゃくちゃ好きだな。かつて唱子が理想化した真は遠い世界に閉じ込められていて、真が人間の世界に戻ってきたことで唱子の理想が壊れたみたいに、人間は生きている限り天使にはなれないし、人間ではないからこそ天使は信仰の対象となり得るのだという話。偶像崇拝

HOMESTAY

初見でシロが自分の正体を探さなければいけないのって伝わってるんだろうか。こちらの場合はそもそも真の死因を突き止めるほうが本題なので、シロ自身の話は薄くてもいいのかもしれん。ていうかどっちにしても真の話だしな……。
これ本作への不満ではないんですが、原作あり作品が映像化するときに細部のニュアンスが削ぎ落とされるの、脚本の立場で考えると仕方ないよな〜と最近は思うようになったんだけど、それはそれとして自分が原作で好きなところがなくなっていると悲しいよねって気持ちはある。プラプラ不在とかね。まあ本質というか、伝えたいメッセージがブレずにしっかり伝わることが大事なんだろうということで。頼むぞ。

カラフルのひろかにあたる美月先輩の問題が性的指向アウティングなのはわりと今っぽい。キャストさんたちがフレッシュでクリーンなイメージなので、パパ活の話をするよりは雰囲気は合っていると思う。唱子ポジの晶ちゃんもいじめられてないし、そのへんの暗めのニュアンスが落ちた結果、学生側はかなり爽やかな空気になってキャストのイメージと合ってきてる。まあ言うて真は自殺してるが……でも長尾くんにこれ以上重いものを背負わせたくないよ(オタク並の感想)。

マスゲームは普通に知らんかった。メジャーな催しですか?きれいだったね。

長尾くんやっぱり表情の見せ方が上手だったな。長尾くんのとても良いところだと思うのでたくさん伸ばしていってほしい。かわいいし。

そんなかんじで。
映画まじで見ないマンなのでもうしばらく見ないかもしれない……。当社比で超レアな映画感想エントリをこんな序盤で使ってしまっていいのだろうか。